ワクイミュージアムブログ

ロールス・ロイス/ベントレークラシック博物館&工場

Bentley S1 Continental by H.J Mulliner Design No,7500

もうじきご納車をさせていただきますので、

それまでに目に焼き付けておきましょう...。

 

H.J Mulliner製、Bentley S1 Continental 。

1955年にR-RシルバークラウドベントレーSタイプがデビューすると、

同時にスポーティなコーチビルド専用シャシー''コンチネンタル''も、

Sタイプ・コンチネンタルへと進化を遂げました。

 

前モデルは、皆さまご存じR-Type Continental。

現代でもカリスマ的人気を誇っており、

これを''歴代ベントレーNo,1''と称えるファンの多い事。

 

Rタイプ時代と同じく、Sタイプ・コンチネンタルも

全て老舗のコーチビルダーたちによるスポーティかつ軽量なボディが架装され、

当時のレベルでは掛け値なしのグランドツーリングカーとして君臨しました。

 

 

そして…当車両は、コンチネンタルボディで有名な、H.J.マリナー

(後に、もう一つの老舗コーチビルダーであるパーク・ウォードと共に

ロールス・ロイスの参加となり、合併。社名をM.P.Wと改め、

コーニッシュなどの名車を製作。)が、

デザインナンバー7500番として製作したスペシャルボディ車の1台。

この2ドアサルーンは、通常のS1コンチネンタルボディ

Rtypeと同じファストバックモデル)よりも

大容量のトランクを取付できないか?という疑問から産まれ、

後のS2コンチネンタル時代に純正式ボディとして指定された

''ハードトップ''クーペの原型となりました。

 

かなり手間のかかる、フロントフェンダーやリアフェンダー峰の

シャープなエッジは、S2コンチネンタル時代には消滅いたします。

ほとんど試作的に製作したモデルだったのでしょう。

 

直列6気筒を積んだ最後のモデルというだけでなく、

超希少な2ドアボディを持つベントレー

2ドアモデルやオープンモデルが高騰する昨今。

こんな希少な個体は、なかなかお目にかかれないので今の内に研究...。

開館のお知らせ10月11日(日)/12日(月)

ワクイミュージアムからのお知らせです。

今週は、明日11日(日)と明後日12日(月)の連日開館いたします。

 

11日は既にお越しのご予約がたくさんございますので、

SNSで見かける、あの方この方に会えるかもしれません!

そして、12日はスポーツの日ですので

スポーツカーミーティング!とか行えばよかったなぁ...と反省しております。。。

とにかく連日開館いたしますので、

皆様お気軽におこしください!

 

 

再会!SCT100

これを知っている人は、私、ワカバヤシの古参ファン(?)!

シルバークラウドⅢのジェームスヤング製LWB、SCT100。

39台のみ生産された内の1台。

似たようなボディの加工ではなく、本当にこの形が39台しかないのです。

 

改めて、PhantomⅤのPV22をそのまま小型にした様なデザインですが、

大きさのおかげか、こちらの方が理にかなって見える。

 

スタンダードのスティールボディに比べ何倍も時間と製作テクニックを要する。

名門コーチビルダーのジェームスヤングがコーチビルドした作品としては、

まさに最高傑作でしょう。(デザインも含め)

 

ドアとボディのクリアランスは、なんとハガキ1枚。

間違いなく同年代では、各コーチビルダーの中で群を抜いたクオリティです。

 

現オーナーのN様は、本当に大切にしていただきながら楽しんでおられます。

(元オーナー、面目ない...。)

今回はパワーステアリングの異常でご入庫。

入庫いただいてから、現オーナーと二人で彼女を褒めちぎりながら眺めておりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

謎だらけのシルバーレイス【Coming Soon】

1946年、戦後最初のロールス・ロイスモデルとして発売された''シルバーレイス''。

 

スタンダードモデルのMKⅥ(ベントレー)/シルバードーンよりもホイールベースは7インチ長く、全て顧客オーダーによりコーチビルドされるスペシャルモデルだった。

 

戦後から続くロールス・ロイス製の直列6気筒/OHVエンジンは大幅に熟成。

シルバーレイスに搭載された4,257ccの新たな直列6気筒OHVエンジンである

【Fヘッド】は、戦前エンジンとの共通箇所がボアとストロークのみ。

ウォータージャケットも大幅に改良し、より実用的に進化した。

シンクロ付4速M/Tだったトランスミッションは、

オプションとして1952年よりA/Tを選べる様になった。

排気量は4,566ccに拡大し、ホイールベースが6インチ拡大されたLWB仕様が

導入され、そのタイミングでSWB仕様のオーダーが終了。

LWBは、1959年にファンタムⅤが導入されるまで続いた。

 

総生産台数は

 ・SWB・・・1,144台

 ・LWB・・・639台    計・・・1,783台

当時、世界中で販売されていた自動車の内、贅沢の最高峰として君臨。

当車両の優雅なボディは、アルファロメオやパッカード、メルセデスなどを手掛け

戦中は英国戦闘機スピットファイアの極めて複雑な翼の先端なども製作した

''フリーストーン&ウェッブ''(ロンドン北部にあった)が仕上げた作品。

 

このシルバーレイスは、イギリスの有名なサーカス団''チッパーフィールド''の

長であったジミー・チッパーフィールドが所有していました。

 

実は、非常に謎が多い当車両。

元々は、A.ウェバー氏が1953年11月にフーパー社(これまた著名なコーチビルダー)で

オーダーをかけた個体。

なので最初のオーダー書にはコーチビルダーはフーパーと記載されています。

どこかのタイミングで''なにか''があり、

フリーストーン&ウェッブボディになり、チッパーフィールド氏に納車されました。

が、これだけではありません。

なんとこのボディは1940年代に製造され、【WLE27】と言うシャーシに載っていた物。

テストレコードには''古いボディを新しいシャーシに搭載''と記載があるので

紛れもなくオリジナルではあるが…これ以上の事実がわからない。

納車までの間に、デリバリー宛が代わりボディまで謎な組付け方をするなんて

非常に謎が多く魅力的な車両です。

 

オーナーであった、ジミー・チッパーフィールド氏は

その後、ドライブスルー型サファリパークの開発を行いました。

2頭のトラの子とその世話人と写る当車両が記録されています。

 

その後のオーナーも全て記録されておりますが…

それは、次期オーナー様だけの秘密にいたしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

若手エンスー

弊社ファクトリーに勤務する一級整備士の東海林は、奇天烈な若者です。

だって、ホンダさんの整備士学校に通って一級整備士まで取得したのに

全く畑違いのクラシックカー専門店に入社して来たのですから。

 

そして彼の通勤車は…

MG-B(1965)のカフェレーサー仕様。

どんな日でもこいつで通勤してきます!

 

そして、この車買い手募集中との事!

ちょうど今横にいる東海林に確認しましたら…

大幅値下げとなっておりました。

 

一級整備士が所有して、且つ整備しているMG-B

良く回りますよ!